ベオグラード都市探索
嘗て、旧ユーゴスラビア連邦共和国のひとつだったセルビア共和国。バルカン半島に位置した巨大な社会主義国家は過去の栄光だ。セルビアの首都ベオグラートには旧ユーゴスラビア時代の様々な廃墟が残っている。
その一面を覗いてみる為、地元の探索家たちと都市探索へと出かけた。小さな冒険は大きな扉を叩くきっかけのひとつだ。
ベオグラード
嘗てヨーロッパの火薬庫と呼ばれたバルカン半島に、旧ユーゴスラビアという国があった。
ユーゴスラビアが解体し生まれたセルビア・モンテネグロが更に解体し、セルビアというひとつの国となってから12年が経つ。
火薬くさく、流れる血の絶えない時代は過ぎ去ったものの、セルビアという国には未だ鉛色の空が広がり続けているような気がする。
美しく悲しいこの国にも、私と同じような廃墟が好きな仲間が存在する。彼らのはからいでセルビアの首都ベオグラートの様々な廃墟をめぐる、都市探索ツアーが行われた。
この穴は、18世紀にハプスブルク君主国であるオーストリアとオスマン帝国がセルビアを主戦場として衝突した戦争、墺土戦争の名残のひとつで、火薬庫として使われていたそうだ。
ベオグラートのいたるところに、このような穴は無数に残っている。
この工場は、ドイツに支配された時代に作られた縫製工場だ。パターンを用いた様々な布や、男性用女性用子供服、様々な衣類の作成を手がけた。風化した煉瓦造りの壁が美しい。
工場内部は驚くほど広い。床にはここで作られていたのであろう布が無造作に広がりゴミと化している。
工場の奥へ奥へと私たちは進んでいく。朽ち果てた天井が床へ落ち、瓦礫の山となっていく崩壊美。
目の前に規則正しく並んだ何かが見えた。筒状の物体だ。
詳しくは、 ベオグラード都市探索 のガイドを聴こう
ベオグラード都市探索 のガイドを、トラベルガイドアプリ「Pokke」で聴くことができます。音楽と声といっしょに、 ベオグラードの世界と隠された見どころを楽しみましょう。