ケルト神話の国!アイルランドの文化や特徴、習慣、違いを紹介
公開日:2021.10.20 更新日:2022.11.16
みなさんはアイルランドという国の文化についてどれくらいご存知でしょうか。北アイルランドというイギリスの一地域と接していて、サッカーやビール等で有名ですので名前は聞かれることもあるかと思いますが、それ以上の知識を持っている方も少ないのではないのでしょうか。
今回の記事では、そんなアイルランドの文化にスポットライトを当てご紹介していきます。この記事を通してみなさんがアイルランドについて少しでも興味を持っていただければ嬉しいです。
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Pokke編集部
1. 文化を知る前にチェック!アイルランドってどんな国?
アイルランドはヨーロッパの国の一つで、正式名称をアイルランド共和国と言い、イギリスの一部である北アイルランド地域と同じアイルランド島にあります。
人口は500万人弱で首都はダブリン、面積は北海道より一回り小さいくらいの国です。
長い歴史がもたらしたケルト文化
アイルランドは自然豊かな美しい島国であるため、世界各国から観光客が訪れます。
アイルランド人は紀元前からローマ帝国の支配前にヨーロッパに居住していたケルト民族の末裔であり、そのケルト民族が培ってきた文化をケルト文化と呼び、その文化は長い歴史を持っています。
アイルランドの宗教
アイルランドの国民の約84パーセントがローマカトリック教徒の構成となっています。
カトリック以外ではアイルランド国教会等他のキリスト教徒が多いですが、近年はイスラム教徒も増加しています。
2.アイルランドの食文化について知ろう
次にアイルランドの食文化についてご紹介します。アイルランドは国土の約80パーセントが農耕地であるという農業国で、さらにその8割以上が牧畜用の土地として使用されています。
そのようにアイルランドでは牧畜業が盛んなため、乳製品や肉類、それらを加工した加工食品が多く食べられています。またジャガイモも多く食べられ、島国のため沿岸地域では魚介類も食されます。
食文化①アイルランド料理の主食の一つ(ジャガイモ)
アイルランド料理の主食はジャガイモとパンです。アイルランドにおいてジャガイモは日本のそれと異なり主食としての扱いを受けるのです。
19世紀にジャガイモの病気による不作が影響で発生した大飢饉は有名ですが、当時は多数の飢餓者を出し、他の国への多数の移民を生みました。
そのようにジャガイモはアイルランド人にとって非常に重要な作物なのです。ジャガイモ料理において有名なのが、「チップス」で、日本のポテトチップスと読みが同じですが、これはいわゆるフライドポテトのことを言います。
イギリス料理でも有名な「フィッシュアンドチップス」は、チップスに白身魚のフリッターをセットにしたものです。また「クリスプ」と呼ばれる料理が日本で言うポテトチップスにあたります。
その他、大きめの皮つきジャガイモをオーブン焼きにした「ローストポテト」、茹でジャガイモをつぶした「マッシュポテト」、肉とジャガイモと野菜を煮込んだ「アイリッシュシチュー」等、多数のジャガイモ料理が存在します。
食文化②アイルランド料理の主食の一つ(パン)
他のヨーロッパ諸国と同じように、アイルランドでもパンが主食として食されています。一般的なのがいわゆる食パンである「ブレッド」と、ブレッドにイースト菌の代わりに重層を加えて発酵させずに作る「ソーダブレッド」の二つです。
ソーダブレッドは普通のパンのふわふわとした食感ではなく、ざっくりした軽い食感が特徴です。また、ブレッドに具材を挟む「サンドウィッチ」も非常にポピュラーです。
食文化③アイルランドのお酒
アイルランドと言えばアイリッシュビールが有名ですが、やはり一番有名なのがギネスビールです。
世界中の人々から愛され、日本でもバーには必ずと言って良いほど置いてあるギネスビールですが、アイルランドでももちろんよく飲まれ、一日に消費されているお酒の半分がギネスビールというほど愛飲されています。
日本産のビールは何社もの会社が凌ぎを削っていますが、アイルランドでのギネスの強さは圧倒的なようです。
アイルランドにあるお酒は、ギネスを始めとする「スタウト」という種類の黒ビールの他に、程よい苦みがあり軽い味わいのビールである「エール」、独特な香りと味わいのある「アイリッシュウイスキー」、「サイダー」と呼ばれるフルーティな炭酸のお酒が人気です。
食文化④紅茶が大好きなアイルランド人
アイルランド人は紅茶が大好きで、何と一人一日平均3杯の紅茶を飲むと言われています。
紅茶が好きな国民と言えばイギリス人を思い浮かべる方も多いかと思いますが、国民一人当たりの紅茶の消費量はイギリスを超えて世界二位です(一位はトルコ)。
年間にすると一人約3kgの紅茶を消費しています。ちなみに日本人も約1kgの紅茶を消費しており、日本も比較的紅茶の消費量が多い国と言えます。
食文化⑤食事上のマナー
アイルランドのレストランではチップが必要になります。元々サービス料が込まれている場合もありますが、無ければ10~15パーセント程のチップを支払う必要があります。
またレストランやバーにはドレスコードが必要な所もあり、事前のチェックが必要です。もちろん基本的なテーブルマナーは言わずもがな必要です。
3.アイルランド人の生活文化について
次にアイルランド人の日常生活における日本との文化の違いを見ていきます。
生活文化①アイルランド人のパブ文化
アイリッシュバーというバーがあるように、アイルランドでは「パブ」と呼ばれるバーが非常に愛されています。特に首都のダブリンでは市街地であれば視界に必ず一軒以上のパブがある、というほど街に溢れ返っています。
日本でいう大衆居酒屋といった所でしょうか。パブでの支払いはカウンターでのオーダー時に同時に支払うことが一般的で、日本にように最後に一括して、という形ではないので注意です。
生活文化②公共の場での喫煙は禁止
アイルランドでは公共の場での喫煙が禁止されています。レストランだけでなく、ナイトクラブやパブの店内でも喫煙が許されておらず、喫煙をする場合は屋外の決められた場所でする必要があります。
この禁煙法を罰すると高額な罰金が科されます。
生活文化③アイルランド人との会話
アイルランド人と会話する際はアイコンタクトが重要になってきます。アイコンタクトが取れないと、信用できない人と思われてしまう場合があります。
会話で目をそらしがちな日本人にとって、アイルランド人と十分にコミュニケーションをするためには意識してアイコンタクトを取る必要があります。
生活文化④アイルランドのスポーツ
アイルランドでは「ゲーリックフットボール」や「ハーリング」と呼ばれるアイルランド発祥の競技が人気です。その他には、サッカー、ラグビー、競馬、ゴルフ等が有名です。
4.その他のアイルランド文化について
その他のアイルランドの文化についてご紹介させていただきます。
ピースサインはマナー違反
日本人が良くするピースサインですが、もしピースサインを裏向きにするとアイルランドでは中指を立てることと同じの悪い意味に捉えられてしまいます。
アイルランドでは絶対に行わないように気を付けてください。
鼻をすするのは失礼
アイルランドは寒い国のため鼻水が出やすいですが、公共の場で鼻水をすする行為は日本での感覚以上にマナーが悪いと思われます。
鼻水が出てしまう場合はしっかりティッシュで鼻をかんだ方が良いでしょう。
奢ったら奢り返すのが基本
アイルランドでは奢ってもらったら奢り返すのがマナーです。特に日本のように男性が奢ることが当たり前という文化は無く、女性が奢られたら次回は女性が奢る、というイーブンな関係性があるようです。
またパブに行った際に数人で飲む際は、一回ごとの全員分の飲み物のオーダーを持ち回りで順番に奢っていくという「ラウンド」と呼ばれる暗黙のルールもあります。
5.終わりに
さてみなさんにアイルランドの文化についてご理解いただけましたでしょうか。日本から遠く、なかなか関わる機会の少ないアイルランドです。
今回の記事を通してアイルランドの文化を知っていただき、少しでもアイルランドについて興味を持っていただけたら嬉しいです。
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