【インタビュー】石田彰さん 国宝・松本城の音声ガイド ナビゲーター
長野 松本
戦国末期に建てられた国宝松本城は、無骨さと美しさを兼ね備えた戦国の集大成ともいえる城です。
城内には無数の仕掛けが施され、幾重にも張り巡らされた塀や堀が敵を防ぎます。
もし、この城を攻めるなら。
あるいは、もしこの城を守るなら。
そうしたテーマのもと制作された音声ガイド「松本城-戦う城」は、
当時の城攻めの様子をあたかも追体験するかのような内容となっています。
そこで欠かせないのが、石田彰さんの臨場感あふれるナレーション。
演技を交えた緊迫感ある石田さんの語りが、さらなる没入感を与えています。
「どんな方が聴いても分かりやすく伝わるように」という思いで収録にのぞまれたという石田彰さんに、
収録を終えてのご感想やガイドの注目ポイントなどをお聞きしました。
── 初めてお城のナレーションをされてみて、読み方や雰囲気で意識されたところがあれば教えてください。
石田彰さん:お城のナレーションだからということで、特別それに合わせたということはありません。ただ、お城好きのマニアの方だけでなく、一般の方もたくさん来る場所なので、どんな方が聞いても過不足なく、分かりやすく伝わるように、ということを考えながら読んでいました。
── 音声ガイドのなかで特に印象に残ったエピソードがあれば教えてください。
石田彰さん:そうですね。
白い城と黒い城がある理由とかは、そうだったのか!といった感じで面白かったですね。
── 松本城のなかでここは見逃さないでほしいというところを教えてください。
石田彰さん:ガイドナレーションのなかで、当時の人たちの気分になって攻めたり守ったりしてみてください、と何度も言っていたんですけど、天守の最上階まで登って見下ろした時に、当時は高い建物なんて一つも無くて、この松本城以外に大きな建物と言えばお寺くらいだったのかなーとか、そこまで想像しながら見て頂ければ、きっと楽しいだろうなあと思います。
まあ、とはいっても、実際には現代の高い建物とかもたくさん目についてしまって想像しにくいとは思います。だからこそ、この音声ガイドを聞いて、当時の想いを馳せながら、城内のそこかしこを見て回るのがとても楽しいんじゃないかと思います。
── さいごに音声ガイドを聞かれる方に一言お願いします。
石田彰さん:お城について、特に知識の無い方にとってはすごくためになるガイドだと思います。
お城はこうやって楽しんだらいいんだよ、というポイントを教えてくれるので、初心者の方にも満足していただけるのではないでしょうか。
もちろん、知識豊富な方もいらっしゃるでしょうから、そういう方は音声ガイドのテンポにとらわれずに、自分の好きなポイントを時間をかけてじっくり見て頂ければと思います。
ただ、そうでない方にとって、この音声ガイドには「あーそうなのか!」という気付きがたくさん込められているので、松本城に来たら、まずはこのガイドを聞きながら周るのがいいかと思います。
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