奈良の大仏に関する豆知識!知っておくと満足度120%になれる
公開日:2021.10.21 更新日:2022.11.08
奈良といえば、何が一番最初に思い浮かぶでしょうか。奈良公園の鹿であったり、興福寺の五重塔であったりなどを思い浮かべる人も多いでしょう。
しかし、忘れてはいけないのが、何と言っても圧倒的存在感の奈良の大仏様です。奈良の大仏は、東大寺大仏殿の本尊であり、東大寺の本尊です。圧倒的大きさとともに、大仏をめぐる長い歴史があります。
今回の記事では、より深く観光できるように、奈良の大仏の豆知識を紹介しています。マストな情報から、トリビアな情報まで記載していますので、ぜひ参考にしてください。
株式会社MEBUKU
Pokke編集部
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1.金銅仏世界一の大きさ!奈良の大仏に関する豆知識について
奈良の大仏に関する豆知識①「奈良の大仏、高さ、重さは?」
奈良の大仏は、正式には、廬舎那仏(るしゃなぶつ)といいます。大仏の前に立つと、見上げるばかりの大きさ、その存在感に圧倒されます。
像の高さは、14.98m(創建当時は、15.8m)あります。ビルの高さなら、4~5階ぐらいになります。幅は約12mです。大仏の重さは、約250t、台座が約130tです。
奈良の大仏に関する豆知識②「使われた金の重さ」
奈良の大仏は、創建時は金メッキが施され、まばゆくばかりに光り輝いていました。鋳造された大仏に、水銀と金を練り合わせたものを塗った後、炭火で水銀を蒸発させて表面に金だけを残す方法が使われました。
使われた金は400㎏以上、水銀は、2.5tです。金は、陸奥をはじめ、日本全国から献上されました。
奈良の大仏に関する豆知識③「大仏様の手のひらの大きさは?」
奈良の大仏は、右手を突きだし、左手の手のひらを上に向けています。その左手の大きさですが、手首から中指の付け根までが約1.8m、中指の付け根から先端までが約1.5mです。
東大寺南大門を入った左側の東大寺ミュージアムの入り口付近に、実物大の大仏の手のレプリカがありますから、その大きさを実感してみてください。
奈良の大仏に関する豆知識④「奈良と鎌倉の大仏様と大きさ比べ」
大仏といえば、奈良、そして、鎌倉を思い浮かべる人が多いと思いますが、どっちの大仏が大きいと思いますでしょうか。
奈良の大仏の像高は、14.98mに対して、鎌倉の大仏は11.39mです。大仏殿の中に座っておられるか、露座かによって、人に与える大きさのイメージも違ってきます。
2.奈良の大仏を祀る、東大寺大仏殿の豆知識について
東大寺大仏殿の豆知識①「殿世界最大級の木造建築」
大仏が大きいのですから、大仏を祀る大仏殿も巨大です。東大寺の金堂(本堂)です。大仏殿は、大仏とともに国宝です。大きさは、幅57.5m、奥行50.5m、高さ49.1mです。
奥行き、高さは創建時と同じ大きさですが、幅が三分の二になっています。堂内は、写真撮影ができますが、三脚は使えません。大仏の他にも様々な仏像が安置されています。
東大寺大仏殿の豆知識②「屋根の上の鴟尾(しび)」
大仏殿の大棟の左右に燦然と輝いているのが、鴟尾(しび)です。これが何のために設置されているのかは、火除けと考えられています。
魚が水面から飛び上がり、しっぽが水面に出たものと考えると、屋根が水面になります。水面下にある建物は、水中にあるわけですから、燃えないと考えられています。
東大寺大仏殿の豆知識③「柱の抜け穴」
大仏殿内部の北東にある柱の一本に穴が開いています。その穴をくぐるために、皆さん並んでいます。無病息災を願って、穴をくぐります。
ちなみに、穴の大きさは、大仏の鼻の穴の大きさと同じだといわれています。訪れた際には一度、くぐってみましょう。
さらに深い東大寺大仏殿の豆知識
東大寺大仏殿正面中ほどに、観相窓(かんそうまど)と呼ばれる窓があります。この窓が開くと、大仏の顔を大仏殿の外側からも見ることができます。年2回開きます。
元旦、午前0時~8時と、万灯供養会(8月15日)19時~20時です。光に照らされた優しい大仏のお顔を見ることができます。
3.奈良の大仏に関する歴史の豆知識について
歴史に関する豆知識①「創建されたのはいつ?」
ここまで、大仏や大仏殿のすごさを見てきましたが、なぜ、このような大仏が造られたのでしょうか。簡単に歴史をおさらいしておきましょう。
奈良時代、民は、度重なる飢饉や戦に疲弊していました。このような状況を憂えた聖武天皇が、大きな力で民衆を救いたいと願われました。
その大きな力をもつ廬舎那仏(るしゃなぶつ)の建立を思い立たれたわけです。743年、詔(みことのり)を発し、752年、開眼供養会(かいげんくようえ)が開かれました。実に、9年の歳月を費やしています。
歴史に関する豆知識②「平家の焼き討ちと再建」
855年、地震で大仏の頭部が落ちます。また、平安時代末期、平家に歯向かう奈良の寺院勢力に対して、平重衡が南都(今の奈良)を焼き討ちします。戦火が拡大し、東大寺、興福寺の建築物、仏像の大半を焼き尽くされました。
その中には、大仏も大仏殿も含まれていました。その後、後白河法皇や武家の協力、支援で、まず、大仏が再建され、その後、大仏殿も再建されました。
歴史に関する豆知識③「東大寺大仏殿二度目の焼失と再建」
せっかく再建された大仏と大仏殿でしたが、戦国時代、将軍足利義輝を殺害した三好三人衆と松永久秀が主導権を巡って、まさに大仏殿の前で戦いました。東大寺大仏殿の戦いと呼ばれています。
松永秀長が大仏殿に火をかけ、大仏殿は焼け落ちました。その後、仮堂で復興しましたが、大風で堂が倒壊、大仏の頭も落ち、雨ざらしの首なし状態が続きましたが、江戸時代になって再建されました。
歴史に関する豆知識④「大仏に残るオリジナルの部分」
大仏や大仏殿は、度重なる自然災害や戦火を潜り抜けて、今の姿があります。二度も焼失しながら、その度に再建されてきたのは、それに奔走した人々の熱い思いと、それを支える人々の信仰がありました。
大仏殿は、創建当時の三分の二の大きさになりましたが、大仏そのものは、若干小さくなっただけで、むしろ、顔の造作はやや大きくなっているぐらいです。
補修が繰り返されてきたので、天平時代のままの部分は、左大腿部褶襞(しゅうへき)(衣服のしわ)と台座の蓮弁部のみです。
台座の蓮弁部は近寄ってみることができるので、天平人の技術を間近に感じてください。
歴史に関する豆知識⑤「大仏の御身を清める行事」
年に一度、8月7日、午前7時(一般入堂は7時半~)から、大仏の御身を清める行事が開かれます。お身ぬぐいといいます。大きな大仏に取りつくたくさんの僧侶たち。まるでガリバー旅行記をみるようです。
4.奈良の大仏、大仏殿の周辺に関する豆知識について
東大寺周辺の豆知識①「南大門について」
東大寺参道の真ん中に堂々と立っているのが、東大寺南大門です。創建当時のものは、平安時代に大風で倒壊し、現在のものは鎌倉時代のものです。門内左右に安置されているのが、金剛力士像(仁王像)です。
口を開けた阿形像(あぎょうぞう)と、口を閉じた吽形像(うんぎょうぞう)です。大仏殿にふさわしいわが国最大の山門です。
東大寺周辺の豆知識②「八角灯篭(はっかくとうろう)」
中門から大仏殿までの中ほど正面に4m超の大きな灯篭が立っています。これが、八角灯篭で、国宝です。
度重なる兵火で焼失したものが多い東大寺にあって、創建当時の姿を残す数少ないものの一つです。火袋羽目板を見てください。楽器をもった菩薩のレリーフを見ることができます。
東大寺周辺の豆知識③「南大門と鹿」
奈良公園には、あちこちに鹿がいますが、南大門周辺には、とりわけたくさんの鹿が集まってきています。観光客がくれる鹿せんべい目当てです。南大門と鹿の写真は、とっても奈良らしい写真です。鹿を撮るベストスポットの一つです。
東大寺にベビーカーにのせたお子さんを連れて行くときや、車いすに乗っておられる場合も、安心してください。拝観料を買った入り口の横に、ベビーカーや車いすの人用の入り口があって、ガードマンが案内してくれます。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。奈良の大仏を見る前に知っておきたい情報や、見どころ情報をまとめてみました。
奈良の大仏に関する豆知識を知っていれば、修学旅行以来という方や、初めてという方が、より深く大仏を楽しめるでしょう。ぜひ参考にしてください。
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