ブラジルの治安は本当に悪い!?各エリアの治安状況を徹底紹介
公開日:2021.11.08 更新日:2022.11.16
リオオリンピックが記憶に新しい、南米大陸最大の国ブラジル。華やかなカーニバルや美しいビーチなど爽やかなイメージの強いブラジルですが、治安は悪い国としても知られており、外国人旅行者を狙った犯罪が日夜問わず発生してます。
今回の記事では、世界中の観光客が集まる観光スポットであり、また最も危険と言われるリオデジャネイロの治安について、地域別に最近の手口と対策法を徹底的に紹介いたします。
株式会社MEBUKU
Pokke編集部
1.ブラジルの治安は大丈夫?地域別の犯罪手口について
多くの犯罪は外国人観光客をターゲットにしたものですので、自ずと観光エリアの犯罪率は高くなります。また夕方以降がより発生率は高くなっています。では、各地域別に見てみましょう。
1-1 コルコバードのキリスト像
リオデジャネイロ随一の観光スポット。キリスト像までの山道ハイキング、及びケーブル電車は強盗が多いです。特に日が暮れてからは要注意しましょう。
防犯対策
キリスト像入口まで、行き帰りタクシーを使うと良い
1-2 パン ヂ アスーカ
コルコバードと並ぶ、リオデジャネイロ随一の観光スポットです。ゴンドラ乗り場への道は、ボタフォゴとコパカバーナ間に位置し、日中は徒歩で問題ないが、日が暮れると人通りが少なくなり強盗に気をつけましょう。
防犯対策
夕方以降は、行き帰りタクシーを使う
1-3 セントロ地区
セントロは旧市街で、企業や商店が多く昼間はとても賑わうが午後6時になるとすべて締まり、強盗、スリ、置き引き、ひったくりが多くなります。
防犯対策
用事は午後5時までに済ましましょう。置き引き、ひったくりは日夜問わず発生してるので、常に警戒心を怠らないように。細い道や人気のない道には入らない。
1-4 サンタテレーザ、ラパ地区
サンタテレーザは外国人居住者も多く、人気観光スポットの一つです。ラパは飲み屋街で、週末は賑わいます。強盗やスリ、ひったくり、置き引きに注意が必要です。
防犯対策
人混みでのスリ、置き引きやひったくりは日夜問わず発生してるので、常に警戒心を怠らない。細い道、人気のない道には入らない。
1-5 コパカバーナ、イパネマ海岸
リオデジャネイロ随一の有名観光スポット。観光客を狙った強盗、置き引き、ひったくり多い。
防犯対策
海岸沿いは大通りから死角になるので、早朝及び日が暮れてからは近寄らないようにする。
1-6 国際空港、長距離バスターミナル
スリや置き引き、強盗、ATMのスキミング、タクシーのボッタクリが多い。
防犯対策
強盗、スリ、置き引きやひったくりは日夜問わず発生してるので、常に警戒心を怠らない。流しのタクシー、ATMの利用を避ける。
2.ブラジル旅行、観光で知ってほしい8つのこと
2-1 タクシー利用は携帯のアプリで
空港、長距離バスターミナル周辺、街の流しのタクシーは、外国人旅行者だと故意に遠回りをして料金を釣り上げようとします。目的地までの時間と料金、運転手の名前と評価が分かる、携帯アプリ「99TAXI」を利用する事をおすすめします。
また最近はタクシーより約20%割安の2Úber(ウーベル)というのが主流になってます。アプリのみの対応で、予め料金も運転手の名前と車種も出て、現在地まで迎えに来てくれます。
しかし、深夜の女性一人での利用は避けましょう。人気のないところに連れて行かれ、強姦されたケースもあります。支払いの際、予め細かいのを用意しとくようにし、大きいのを出すと運転手側にお釣りがなく、ある分だけのお釣りになるケースもあります。
また、お釣りをごまかす場合もあるので、受け取ったらしっかり数えるようにします。
2-2 人混みの中はチャック式、ボタン付きポケット
ブラジルはすべての地域で、人混みの中での財布及び携帯電話を狙ったスリは日常茶飯事です。手口は非常に巧妙で素早く、気がつけば無くなっているという感じです。
一例では、ぎゅうぎゅうの状態で前からガンガン無理やり通ろうと押してきて、こちらが倒れないようにと押し返してるその間に抜き取られます。財布や携帯は、太もも下側のチャックかボタンで開閉出来るポケットに入れるようにすることが一番の得策です。
満員のバスや電車内でのスリも多く発生しており、週末のラパ地区、カーニヴァル期間中の会場に向かう人混み、コパカバーナの年越しイベントなどは特にスリが多いので気をつけましょう。
2-3 携帯は店内で使おう
街中で携帯をいじるのはひったくりの格好の餌食で、取ってくださいと言っているようなものです。メールや通話を場合は、近くのお店の中に入るようにします。
泥棒が電車やバスの降り際にひったくって逃げるケースも多発してますので注意が必要です。逃げ足がとても早く、どこの道に入ればよいかなど、その地域を知り尽くしてるので追いつくことは不可能です。
たとえ携帯が古い機種だとしても、安心はできません。ひったくりは若い路上生活者に多く、それを使うことが目的でなく、安く売り、そのお金で薬を買うことが目的だからです。
また、高価なネックレス、イヤリングも要注意です。通りすがりに引きちぎってひったくって行きますので、外出の際には高価なアクセサリーは身につけないようにするようにします。パーティーなどに参加する場合は、会場で付けるようにします。
2-4 カバンは常に自分の前に
空港やバスターミナルで道を訪ねてきて、話している間の置き引き、親切を装って「荷物を持つの手伝いましょうか」と言ってのそのまま持ち逃げ、タクシーやバスの待ち時間、及びチェックインカウンターで荷物からふと目を離した隙に、足元に置いた荷物が盗まれるケースが多発しています。
リュックで後ろに背負うタイプは、気づかないように開けられ中身を取られるケースもあります。一流ホテル内のフロントやロビー、レストラン内でも置き引きが発生していますので、常に注意を怠らないようにします。
荷物は常に自分の前に起き、注意を払い、移動する場合は必ず持っていくようにします。コパカバーナ、イパネマ、レブロン地区で海水浴中の置き引き被害も多発してます。
海に入る場合は必ず誰かが残り、もし一人の場合は近くの年配の夫婦など、信頼のおける人に荷物を預けるようにします。
2-5 街中のキャッシュマシーンは避ける
国際空港、長距離バスターミナル、路上にあるキャッシングマシーンでの、スキミング被害による偽造カードで現金を引き出される事件が多発しています。
カーニバル期間中に、路上にあるキャッシュマシーンで現金をおろした所、スキミングされ30万円の被害にあった旅行者がいました。
また、街中では人目につきやすいのでスキミングだけでなく、強盗被害に合う危険性もありますので、引き出す際はショッピングセンターの中、大手スーパー内、ガソリンスタンド内など信頼のおける場所で行うようにします。
先日もタクシーによるスキミング被害が報告されています。最近では露天や屋台などもカードが使えますが、現金で支払うようにします。
2-6 車上強盗について
車上強盗も日夜問わず発生してます。日中の渋滞中や人気のない高架下で二車両に前後挟まれ、強制的に停車され車ごと持ち去られる事件が多発してます。深夜は信号待ちの際が最も危険で、赤でも止まらず徐行運転で通過するようにします。
2-7 深夜のバス停について
リオのバスは24時間運行ですが、深夜は1時間に1本などと本数も少なく、人気もなく待ち時間も多く、強盗の格好のターゲットとなります。
徒歩で拳銃で襲ってくるタイプ、バイクの二人乗りで後ろのほうが銃を持ってるタイプ、車で徐行して近づいてきて、窓が開くと拳銃を構えてるタイプがあります。深夜のバス利用はせず、タクシーを利用しましょう。
2-8 ニューハーフに注意しよう
コパカバーナの海岸沿い、ラパ地区にニューハーフがいます。表の顔は売春をしてますが、実は麻薬の売人の可能性も高いです。旅行者が歩いていると数人で近寄ってきて、体を触ってきたりしますが、その間に財布や携帯電話を抜きとるスリもいます。
決して、ふざけてからかったりしてはいけません。彼らは常にカミソリを所持していて、首筋を切られたケースもあります。見かけた場合は反対側の道に渡るなど、近づかないようにします。
3.ブラジルのスラム街について
リオ市内の全ての地域に、多くのファヴェーラと呼ばれるスラム街(低所得者層の集団密集地)が存在します。一例ですが、マンションの立ち並ぶ大通りですが、裏に道を数本入るとスラム街と言った感じです。
ファヴェーラは銃器や薬物が蔓延しているので、興味本位で入るなどは絶対にしてはいけません。殺人、強盗事件も日常茶飯事で、流れ弾による被害も多く出ています。
しかし、大半の住民は普通の人ですが、その地域を仕切るギャング組織があり独自のルールを敷いてます。例えば麻薬禁止のとこでは、売買及び使用者に対し、殺害後、段ボール箱に入れて公園など人目の付くとこに置き、見せしめとします。
他の例として、スラム内での住民に対する盗みが固く禁じられている場所では、した場合は手を切り落とされたり、手を銃で撃ち抜かれたりします。
ラテンアメリカ最大の規模を誇るリオデジャネイロのスラム街、ホシーニャで抗争が起きています。ギャング団のボスとそのNO.2による縄張り争いが原因です。
先日もスペイン人女性旅行者がスラム街観光ツアーで入り、射殺されました。住民も外出を最低限に抑えながら、怯えて暮らしています。
抗争中のファヴェーラの入り口には、機関銃で武装した見張りがいて、入場者の行動を逐一監視しています。住民でない人が来た場合、どこに行くのか、来た目的は何かを聞かれます。そんな所に遊び気分で入ったら、生きて出てこれません。
その他のファヴェーラでも、ギャング団同士の縄張り争いが激化してますので、ファヴェーラ付近には絶対に近寄らないようにします。また自動車で、道を間違って迷い込まないようにも注意が必要です。
4.ブラジルの治安まとめ
リオデジャネイロの最近の主流の犯罪手口を紹介しましたが、これらの犯罪はブラジル全土で発生しています。リオは気候も良く、美しいビーチと自然に囲まれ、多くの世界遺産を有し、世界有数の観光地の一つです。人々はとても温かくフレンドリーです。
日中に危険を感じることは全く無いと思いますが、歩行中に不審者がいないか時々背後を振り返るようにして、常に警戒心を怠らないようにしましょう。
少しでも怪しいと感じた場合には、すぐに近くの商店などに入って様子を見るようにします。また、地味な格好を心がけ、高価な時計やアクセサリー、必要以上の現金は持ち歩かないようにします。
ブラジルは身分証の携帯が義務付けられてますので、オリジナルでなく旅券のコピーを 持って歩くようにします。現金やカードは一箇所に入れず、分散して所持 するようにします。
これらを参考に、楽しいブラジルライフを満喫して頂ければ幸いです。
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