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金賞受賞数は多数!福島の日本酒の特徴とおすすめ日本酒8選

公開日:2021.12.06 更新日:2023.09.28

目次

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福島には、喜多方ラーメンや会津ソースカツ丼、ふくしま餃子など「B級グルメ」が全国的な人気を集めている場所であり、実は「A級の日本酒」が目白押しの、知る人ぞ知る国内有数の酒どころでもあるのです。

都道府県別の日本酒生産量では第7位の福島ですが、全国新酒鑑評会における金賞受賞数では、2017年まで5年連続で1位に輝いています(歴代日本記録タイ)。

その一方で、日本一おいしい市販酒を決める2017年「SAKE COMPETITION」では、技術指導者や蔵元など日本酒業界のプロたち30名以上によるブラインド審査の結果、福島の酒は6部門中4部門6点がGOLDを獲得しています(総出品数1730点)。

つまり、全国の蔵元が技の粋を競う舞台で高評価を勝ち取りながら、なおかつ市販酒の品質の高さでもプロの舌をうならせるという、ダブルの快挙をなしとげているのが福島の日本酒なのです。

今回の記事では、そんな福島のおすすめ日本酒を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

株式会社MEBUKU

Pokke編集部
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バラエティにとんだ多様性こそが福島の日本酒の特徴

福島における日本酒造りの歴史はおよそ400年前にさかのぼり、ピーク期には会津藩領内に300を超える酒蔵があったと伝えられています。現在でも66蔵が酒造りを行なっており、新潟、長野、兵庫につぐ全国第4位の多さです。

福島の日本酒の特徴は、そのバラエティにとんだ多様性にあります。洋ナシに似た華やかな香りの日本酒もあれば、米の風味が口中に広がるうまみの強い日本酒もあり、その一方で深みのある円熟したまろやかな日本酒もあれば、スパッと切れるシャープなのどごしを持つ日本酒もあります。

一言では語りきれない間口の広さと懐の深さこそが、福島の日本酒の最大の魅力といえるのかもしれません。

全国の日本酒好きはたまらない!福島を代表する純米酒2選

日本酒好きな人なら、「福島の日本酒」と聞くとまずはこの2銘柄が頭に浮かぶはず。というわけで、味わいも性格もまったく異なる、個性ゆたかなツートップの純米酒をご紹介します。

福島のおすすめ日本酒①「飛露喜 特別純米無濾過生原酒」

世の日本酒ファンに、淡麗辛口とは真逆の「無濾過生原酒」という新しいユートピアがあることを教えてくれたのが、福島を代表する日本酒「飛露喜」です。

無濾過生原酒とは、しぼったままの原酒に水を加えず、ろ過や熱処理などの加工も一切行わずにビン詰めした日本酒です。濃厚な米のうまみとコクをたたえながらも、しぼりたてを思わせる生酒ならではのフレッシュな味わいが、口の中いっぱいに広がります。

「飛露喜を飲んで無濾過生原酒の世界に目ざめた」という人は多く、今では入手困難な幻の酒の一つとなっています。

蔵元は江戸時代中期から酒造りを営んできた廣木酒造。先代が急逝し「蔵をたたもう」とまで考えた9代目当主兼杜氏が、とある地酒の専門に依頼をして無濾過生原酒を世に送り出したのが、飛露喜誕生のきっかけでした。

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福島のおすすめ日本酒②「大七 生酛純米」

もし「燗にしておいしい日本酒を一本選んで」といわれたら、この「大七 生酛純米」を挙げる日本酒ファンは少なくないでしょう。

独自の超扁平精米技術で磨かれた米のゆたかなコクとうまみ、絶妙な酸味と辛みのバランス、クリーミーでまろやかな味わいは、まさに福島の日本酒を代表する貫禄の一品です。

ソムリエ田崎真也氏の言葉を借りると、「香りは、白い花や白桃のコンポートのような上品な香りに、ミネラル香、そして生酛特有のクリーム系の香りと、ほのかに海のヨードの香りを感じる。味わいは、まろやかでバランスよく、余韻に心地よいうまみと酸味がコクを与えている」とのことです。(「dancyu」2001年3月号より)

蔵元の大七酒造は宝暦2年(1752)の創業。全商品が生酛造りというこだわりの蔵として知られ、アメリカやヨーロッパでも高い評価を得ています。

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福島のレベルの高さを見せつける、おすすめの日本酒6選

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福島のおすすめ日本酒③「奈良萬 純米中垂れ無濾過生原酒」

原料米は地元産の五百万石、酵母も県内のうつくしま酵母を使用するなど地元の材料にこだわった日本酒です。マスカット系の香りが鼻をくすぐり、濃醇で少しまったり系の口あたり。

口にふくむと米の風味がふわっと広がり、まろやかなのどごしの後にほどよい苦味が余韻となって残ります。蔵元は明治10年(1877)創業の夢心(ゆめごころ)酒造。ラーメンでおなじみ喜多方の酒蔵です。

奈良の酒でもないのになぜ「奈良萬」かというと、蔵元の祖先が奈良地方の出身で代々「萬次郎」を襲名していたため、「奈良屋」の「萬次郎」がいつしか「奈良萬」と略され、そのまま銘柄になったとのことです。

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福島のおすすめ日本酒④「寫楽 純米吟醸 播州山田錦」

グラスに注ぐと落ち着いた香りが漂い、口の中に入れると果実のような風味が広がります。香りと米の味が濃厚でありながらキレがよく、バランスのとれた味わいを持つ福島の日本酒です。

「米、酒、人を愛し、また誰からも愛される酒を目指す。」という志から、「純愛仕込」と名づけられたとのことです。会津若松の鶴ヶ城にほど近い蔵元・宮泉銘醸は、昭和30年(1955)の創業。

もともとの主銘柄は「宮泉」で、「寫樂」は2007年に同じ会津若松市にあった東山酒造が廃業する際に、その銘柄を引きついだものです。「SAKE COMPETITION 2014」の純米酒部門・純米吟醸部門で1位を獲得しています。

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福島のおすすめ日本酒⑤「末廣 純米吟醸」

原料米には会津産の五百万石を使用。ほのかにフルーティで自然な香り。まろやかな酸味と少々の甘味がバランスよく融けあって、すべるようなのどごしが心地よい余韻をもたらしてくれる福島の日本酒です。

会津若松の蔵元・末廣酒造は嘉永3年(1850)の創業。全国新酒鑑評会で20回以上も金賞を受賞している実力蔵です。

見学用の蔵では昔ながらの酒造りが間近で見学でき、スイーツがおいしい酒造カフェも備わっているため、2013年1月の「NIKKEIプラス1」(日本経済新聞)の「何でもランキング〜訪ねて楽しい日本酒の蔵元」で第1位に輝いたこともあります。

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福島のおすすめ日本酒⑥「会津娘 純米」

福島の銘酒「会津娘」では定番中の定番ともいえる日本酒で、会津産の酒米・五百万石を吟醸並に60%も磨いた純米酒です。なめらかな口当たりで香りは控え目。素朴で飾り気がなくバランスの取れた味わいが特徴です。

蔵元の高橋庄作酒造店は明治初期の創業。時期が明確でないのは、「戊辰の役」の大火を含めた再三の火災で、ほとんどの記録が焼けてしまったから。「土産土法の酒造り」(その土地の人が、その土地の手法で、その土地の米と水から造りあげる)をモットーに、米の栽培から取り組んでいます。

会津娘 純米の紹介ページ

福島のおすすめ日本酒⑦「ロ万シリーズ」

ろまんと読みます。南会津で大正9年(1920)に創業した花泉酒造が、2008年から立ち上げた新ブランドの日本酒です。この蔵の酒は会津産のもち米(ヒメノモチ)を酒造米として使用し、純米酒から普通酒まで「もち米四段仕込」という独特の製法で醸しています。

この「ロ万」シリーズはすべて純米酒で、酵母には福島県が開発した「うつくしま夢酵母」を使用。すっきりした甘さと柔らかくおだやかな口あたりがシリーズ全体の特徴です。

「ZEロ万(ぜろまん)」「一ロ万(ひとろまん)」「七ロ万(ななろまん)」「十ロ万(とろまん)」「しもふりロ万」「かすみロ万」など、多くのサブブランドがあります。

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福島のおすすめ日本酒⑧「槽しぼり 純米火入れ『オレンジの天明』」

うまみ・甘み・酸味のバランスを考え、一本一本の個性を大切にする食中酒タイプのブランド。南洋のフルーツをほうふつとさせる華やかな香りと、みずみずしく柔らかい飲み口を特徴とする福島の日本酒です。ピュアな甘さとほどよい酸味がミックスした透明感のある味わいが楽しめます。

オレンジの他に「空色の天明(純米本生)」「みどりの天明(純米吟醸本生)」「茶の天明(純米吟醸火入れ)」があります。

会津盆地の中心にほど近い会津坂下町にある蔵元の曙酒造は、明治37年(1904)の創業。日本酒の世界では珍しく、創業者である初代を除き3代続けて女性が蔵元を務める「女系の酒蔵」です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。根強い風評被害にも負けず、福島の日本酒の輸出量はすでに震災前を超え、過去最多となっています。

日本料理が世界の無形文化遺産となった今、実力ナンバーワンの呼び声も高い福島の日本酒は、世界中に日本の上質な食文化を広げる原動力の一つになってくれることでしょう。

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