スペイン留学経験者が語る!スペインの治安、気をつけたいこと
公開日:2021.11.07 更新日:2022.11.09
日本人のみならず、世界中の人々を魅了してやまない情熱の国スペイン。
闘牛、フラメンコ、パエリヤ、ガウデイ建築、サグラダファミリアなど…数えきれないほどの見どころがあり、グルメでも人気があります。
そんな魅力的な国スペインですが、残念ながら盗難の最も多い国としても上位に挙げられてしまいました。
その巧妙な手口と盗難にあわないために、実際にスペインを旅行し、留学経験もある著者が盗難に合いやすい場所や防御策をご紹介したいと思います。
株式会社MEBUKU
Pokke編集部
1.スペインで比較的に治安が良く感じた都市ランキング
スペインの治安が良い都市 1位「マラガ」
ピカソが生まれた地である穴場な観光スポット。
大通りは警察官が警備していて防犯カメラもあり犯罪が少ないため、夜間の小道さえ気を付ければ特に問題ありません。したがって治安は比較的良いといえるでしょう。
スペインの治安が良い都市 2位「セビリア」
スターウォーズのロケ地になったスペイン広場があり、フラメンコと闘牛で有名なセビリア。
スリなど他の大都市に比べてとても少なく、何年も住んでる日本人が1度も危ない目にあったことがないほど治安が良いです。
スペインの治安が良い都市 3位「トレド」
とてもきれいな大聖堂があり、旧市街地は世界遺産になるほど美しい街並みを持つ古都トレド。観光客は多いにもかかわらず、スリなど盗難の報告はほとんどありません。治安面で問題はないでしょう。
2.スペイン旅行で治安に注意してほしいと感じた都市ランキング
スペインの注意都市 1位「マドリード」
スペインの首都マドリード。スペインに旅行に訪れる日本人のほとんどが行きますが、そんな日本人を狙った盗難が多発しています。
在スペイン日本大使館のHPにある邦人被害例のほとんどがマドリードとなっています。ぜひ行きたい都市ですが、滞在中は注意が必要です。
スペインの注意都市 2位「バルセロナ」
とても有名なサグラダ・ファミリアがある都市。いまだ完成してないこの大聖堂は、ぜひ一度は見てみたいものです。
そんなバルセロナですがマドリードに次いで2番目に盗難が大変多くなっています。大きな建物を見上げたり写真を撮っている時こそ注意が必要です。
スペインの注意都市 3位「グラナダ」
かつてイスラムの国があったことから残るアラビアンな建物とスペインの文化と融合した、あまり見ない雰囲気が特徴の街。ここでも置き引きの報告が多数あります。
また入ってみたくなるような小道がたくさんありますが、人通りが少なく危険なためむやみに立ち入らないようにしましょう。
3.スペインの知っておきたい治安情報!日本人が巻き込まれる犯罪で最も多いのは?
日本人が巻き込まれている犯罪は、強盗や偽警察官、車上狙い、ひったくりなどがありますが、最も巻き込まれている犯罪はスリと置き引きです。
なんとこの2つだけで、日本人が合う犯罪の80%を占めています。
盗難が少ない日本で暮らしている私たちはターゲットにされやすいということを、ぜひ覚えておいて欲しいです。
4.合わせて知りたいスペインの治安!スリと置き引きが多い場所とは?
①空港や駅の人混み
常に人が出入りし混雑している空港や駅は、スリ、置き引きが常駐している場所。特に空港内の到着ロビーや駅構内では、スリ・置き引きが多発しています。
気が付いたらカバンが開いていて、貴重品がなくなっていた、足元に置いていた荷物が気が付いたらない、なんてことをよく聞きます。
②電車や地下鉄、バスなど公共の乗り物
撮影:著者
乗り物の中では特にドアの近くが危ないです。ドアが閉まる瞬間に盗んで降りてしまうので、取り返すこともできません。
またやけに体を押し付けくる人がいる、またはなぜか自分のまわりだけ人が多いなんてことがあれば要注意です。
③Hotelのロビー
ホテルのフロントは、外部から誰でも自由に出入りができるため、ホテル内だからと安心はできません。泥棒はこぎれいな格好や清掃員の恰好などをしているため、判別は大変難しいです。
チェックインの時、ロビーのソファーでくつろいでいるときでも決してバッグは身体から離さないように、常に気をつけてください。
そして、決して部屋内には貴重品を置きっ放しにしないでください。 スーツケースの中にも入れないようにしましょう。スーツケースごと盗まれたら終わりです。
④レストラン
外のレストランだけではなく、ホテルの中のレストランも注意が必要です。特に朝食の時にバッグを盗まれるケースが多発しています。
食事中は横の椅子や足元、背中側にはおかず、膝の上に荷物を置きましょう。席を離れる際は必ず持ち、取られないように身に着けておいてください。
⑤教会内部とその周辺
ジプシーと呼ばれるスラブ系の泥棒たちが教会内や入口付近にたくさんいます。彼らは、スリが職業で、スペイン全国に散らばっていて、コミュニティを形成しているのです。
手に新聞紙や段ボール、赤ちゃんを抱いて近づいて来て、手元を隠し財布をすっていきます。
他にもしつこくローズマリー(香りの強い緑色のハーブ)を手渡してきます。うっかりもらうと法外なお金を請求し、財布を開けた途端、あっという間にお金がなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
⑥有名な観光地、観光名所
人が多く集まる観光地は狙われやすいです。
観光客を装い写真をお願いしてきたり、警察官を装いパスポートと財布の提示を求めてきます。気が付いたら貴重品がない、現金が減っている、警察官に持ち逃げされたという被害が多くあるので気を付けてください。
警察官はパスポートの提示を求めることはありますが、財布などその他の所持品の提示を求めることはありません。
またパフォーマンスをしている人も写真や動画を取ると高額な料金を請求されることがあるので、むやみに撮らないでおきましょう。
⑦美術館や博物館
美術館内部はもちろんのこと入り口周辺も注意が必要です。入場料を支払って観光客を装い、獲物を探しています。
絵画や彫刻に見とれていたり写真を撮っているうちに、あっという間にバッグが開けられて中から財布が盗まれていた…というケースが非常に多いです。
どうしても美術品に気がとられてしまいがちなので、気を付けることはもちろんですが盗られにくいボディバッグなど貴重品を入れることをおすすめします。
5.盗難から身を守るために、心がける8つのこと
①大金を持ち歩かない。
②パスポートその他の貴重品は身につける。(パスポートホルダーなどを利用)
③バッグは、斜めがけにして前でかかえるというスタイルが一番安全。冬は、コートなどの下に隠して。
④人通りの少ない夜道や駅周辺は治安が悪いので避ける。
⑤常に、バッグは身体の一部が触れている状態をキープ。身体から離してしまったほんの一瞬で盗まれるとを肝に銘じておいた方がよいです。
⑥偽警察官への対策として、パスポートのコピーを用意しておくと安心。
他にもパスポートの提示を求められたときに、コピーで大丈夫なこともあります。ちなみにスペインはパスポート(コピー可)の携帯が義務付けられています。
⑦まさか盗られるとはと油断している人が多いiPhoneは要注意。バッグの外に出しがちで、またスペインでは高値で買い取られているため大変盗られやすいです。
食事の際などテーブルの上には出しておかず、写真を撮ったら必ずバッグにしまってください。
⑧話しかけられたら、観光客、女性、子供などどんな人でも警戒を忘れずに。
6.著者がやっているスペインでの防犯対策
①バックは端から端までちゃんとチャックで閉まるものを使い、ダイヤル式の南京錠をつけています。出し入れは少し大変ですが、気が付いたらバッグが開けられているということはないでしょう。
②貴重品はカバンの中のチャックとチェーンでつないでおきます。万が一カバンがカッターで切られ開けられてしまうということがあっても、盗られにくくなるでしょう。
③一眼レフなどカメラを持っていくときは、本体やヒモに書いてあるメーカー名はなじむ色のガムテープで隠しています。またカメラ自体があまり見えないように持ち歩きます。
④お金を取り出さなければいけない場面や人ごみの中では、周りの人の視線にも気を配ります。明らかに財布を見ている、ついて来ようとしている人など怪しい人などが見つけられることもあります。
警戒心を持って見渡せば、それが相手に伝わり狙われにくくなります。
最後に
いかがでしたでしょうか。海外旅行での犯罪は、ここに挙げた例もほんの一部にしか過ぎません。
しかし、気をつけてさえいれば楽しい時間を過ごせますので、隙がないように常に周囲の様子をうかがって最新の注意を払ってください。
また、刃物を出したり、ピストルを使ったりといった凶悪犯はほとんどありませんので、その辺りは安心してください。
常に気をつけてさえいれば全く問題ありませんので、自分の身は自分で守って楽しいスペインの思い出を作ってください。
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