こけしとは一体何なのか?由来や起源、種類などもかんたん紹介
公開日:2021.10.26 更新日:2022.11.08
日本だけでなく海外の人達にも人気のある「こけし」。
一体「こけし」とは何のために、いつ頃から作られたのかご存知でしょうか。
今回の記事では、「こけし」の由来や意味について詳しく解説します。
こけしの由来や起源、意味などを知ることで、実物を手に取ったときにこけしの魅力がより伝わることでしょう。
株式会社MEBUKU
Pokke編集部
1.こけしとは何なのか?
東北のお土産店や温泉宿泊施設などで販売されているこけしは、球形の頭に女の子の顔を描いた、手足のない木製の人形です。
胴体のくびれや模様、髪の毛や顔の表情などでこけしの産地による特徴があり、詳しい人はこけしを見るだけでどこで作られたこけしかがわかります。
今では、こけしの種類も増え全国各地の土産物店でも見かけるようになりました。
一般的なこけしの高さは10センチから50センチ位、太さも3センチから10センチ位です。
平均的な価格は2,000円くらいですが、工人によっても価格が異なります。
最近では、若い女性もこけし祭りやコンクールなどに大勢訪れるようになり、室内のインテリアの一つとして通販で購入する人も増えています。
また、海外からの観光客も日本の伝統的な土産品として買われているようです。
2.こけしの由来や起源はいろいろ
こけしの由来には様々な説があり、その歴史は奈良時代にまでさかのぼるとされています。
こけしの由来として考えられるのは、仏像が変化したものではないかという説。
また、木地師(きじし)と呼ばれる木工職人たちが、山の神信仰をもとにしてこけしを作ったのが由来だとする説もあります。
山間部で冬の仕事がないときに、ミズキやケヤキ、桜などの木材を加工して赤ん坊や幼児が握りやすい太さのこけしを作り、おしゃぶりやおもちゃとして与えた、など起源や由来はいろいろあります。
また、こけしが普及したきっかけとして、江戸時代の庶民がひな人形の代わりとしてこけしを飾っていたことがあげられます。
財力のある商人達は豪華なひな人形を用意できたのですが、庶民は町職人や下級武士が内職で作ったこけしを購入し、ひな人形として飾っていたといわれています。
3.こけしは大きく2種類に分けられる
こけしは、製作年代や製作方法などにより「伝統こけし」と「新型こけし・創作こけし」の2種類に大きく分けられます。
伝統こけしには復元こけしという種類も含まれます。
こけしの種類①「伝統こけし」
伝統こけしとはこけしが最初に作られた時の様式に従って作られるこけしのことを指します。
作られる産地や形式、また伝承経緯などによりさらに鳴子系や遠刈田系などいくつかの系統に分類されます。
長年にわたって師から弟子へと製作技法が伝承されている伝統的なこけしです。
作り方としては頭と胴を一体の木で作る方法、頭と胴が別々で頭部の穴に胴をはめる方法などがあります。
伝統こけしが東北地方で作られる民芸品、美術品として評価されるようになり、製作年代や作者によっては骨董として高値で売買されるものもあります。
また、伝統こけし愛好者などが古い様式を望み、その作者のこけしの型を復元させた、復元こけしと呼ばれるこけしもあります。
こけしの種類②「新型こけし・創作こけし」
新型こけし・創作こけしとは京都や群馬などで盛んになった形や彩色、モチーフなどが伝統こけしとは異なるこけしのことです。
こけし風人形など作者の自由な発想によって作られています。
伝統的な手法に縛られず、様々な技法を組み合わせて作られており、
手足がついたこけしや、アニメ等にちなんだキャラクターこけしなども見られます。
4.宮城県がこけしで有名なのはなぜ?
こけしは宮城県の工芸品として知られています。
宮城県でこけしの生産が盛んにおこなわれた理由は、鳴子や作並、秋保や遠刈田、青根などといった有名な温泉が古くから数多く存在したことにあります。
寒さの厳しい東北では、農作業のできない冬の間、農家の人々が温泉地に長期滞在し、湯治をするという習慣がありました。
彼らが温泉地のお土産として購入し、持ち帰ったのが縁起物でもあるこけしだったのです。
こけしはそれぞれに個性のある表情や作り、価格や大きさも手ごろで長く飾っておけることから、宮城のお土産として広まりました。
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5.最後に
こけしは地域によって異なる表情、造形をしています。
こけしの名産地を訪ねてみて直接手に取り、気に入ったこけしを見つけてみましょう。
現地に行く時間がない人は全国で開催されるこけし祭りやコンクールなどに出かけ楽しむこともできます。
こけしを購入するにも、直感的な購入やこけしの由来や工法の違い、美しい木目の出し方など奥深いところもあり、知識を深めてから購入するのもまた趣があります。
そのためにこけし祭りなどは製作地・工人名・新作など比較検討しながら楽しみ購入することができますのでおすすめです。
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