日本三名園は兼六園と後楽園、あとはどこ?見どころも徹底紹介
公開日:2021.11.16 更新日:2022.12.19
日本国内に庭園は数々ありますが、「日本三名園」と呼ばれる名高い人気観光地があります。
今回の記事では、日本が誇る3つの名園の概要や見どころをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
株式会社MEBUKU
Pokke編集部
1.日本三名園ってどこ?
「日本三名園」とは金沢の「兼六園」、岡山の「後楽園」は有名ですが、残りの一つが水戸の「偕楽園」です。
日本三名園は、この3つの素晴らしい庭園を指します。
この3庭園は江戸時時代の池泉回遊式の大名庭園で、共に国の特別名勝に指定されています。
兼六園は「雪」、後楽園は「月」、偕楽園は「花」を表すと言われています。
2.日本三名園一つ目「兼六園」
2-1 兼六園の特徴とは
石川県金沢市にある「兼六園」は元は加賀藩の藩庭で江戸時代初期に原型が造られ、幕末の13代藩主前田斉泰が現在の形に近いものにしました。
長い時間をかけて整えられていった兼六園は、それぞれの時代の庭園づくりの手法がミックスされた総合的な庭園に仕上がっています。
「雪の兼六園」は特に冬の雪吊りの光景が有名で、日本の冬を代表する景観です。
2-2 兼六園の見どころを紹介
徽軫灯籠(ことじとうろう)
言わずと知れた兼六園のシンボルです。
高さ2.67メートルの、片足を池の中に入れた二本足の灯篭で、虹橋を琴に見立てると琴の糸を支える支柱である「琴柱(ことじ)」に似ていることから、(文字は違いますが)「徽軫(ことじ)灯篭」と呼ばれています。
兼六園で一番人気の記念写真のスポットです。
唐崎松(からさきのまつ)
「唐崎松」は兼六園内一の枝ぶりを誇る立派な松で、この松から冬の風物詩の「雪吊り」が施されていきます。
根上りの松(ねあがりのまつ)
「根上りの松」は13代藩主斉泰が植えたと言われる松で、40本以上の根が地上に顔を出しています。
2メートル近くも土から盛り上がった大松は迫力満点です。
三名石
兼六園には3つの有名な石があります。「虎石(とらいし)」は虎がほえているように見える石で、兼六園を守る魔除けの石とされています。
「龍石(りゅうせき)」は龍の形に似た石で、後ろにある「龍石の椿」と共に親しまれています。「獅子巌(ししいわ)」は獅子の形に見える石です。
どれもさほど大きな石ではないので、見落とさないようにご注意ください。
噴水
日本最古と言われる兼六園の噴水は、動力を使わずに高低差だけで水を噴き上げています。
眺望台(ちょうぼうだい)
兼六園の「眺望台」は海抜53m、卯辰山や白山山系、能登半島方面が見渡せます。足下の土手には桜やサツキ、ツツジなどが植えられていて、季節ごとに花も楽しめるスポットです。
入園料
大人 310円
小人(6~18歳)100円
3.日本三名園の二つ目「後楽園」
3-1 後楽園の特徴とは
後楽園は岡山市にある庭園で、江戸時代初期に岡山藩主の池田綱政によって13年の歳月をかけて造営されました。
元禄文化を代表する庭園ですが、歴代藩主の好みにより手を加えられ、1771年には芝生が植えられました。
戦時中は一部が畑になったり、空襲にあったり、戦後は進駐軍の宿舎になったりもしましたが、進駐軍の撤退後に本来の姿に修復されました。
「月の後楽園」にちなみ、中秋の名月を愛でる「名月鑑賞会」が開催されています。
3-2 後楽園の見どころを紹介
延養亭(えんようてい)
「延養亭」は藩主の居間で、景色を一望できるここからの眺めは園内随一です。オリジナルの建物は戦争で焼失してしまいましたが、1960(昭和35)年に最高の技術と木材で当時の姿に復元されました。
唯心山(ゆいしんざん)
唯心山は後楽園を造営した池田綱政の子、継政(つぐまさ)の時に築かれた小高い丘です。この丘ができたことにより、平面的だった庭園が立体的になりました。
斜面にはツツジやサツキが植えられ、季節には紅白の花が庭園を彩ります。
廉池軒(れんちけん)
「廉池軒」は戦火をまぬがれた数少ない建物の一つです。この建物から池越しに見る景観は起伏に富み、園内屈指の美観です。
平四郎の松
「平四郎の松」は後楽園の象徴ともなっている黒松です。樹齢300年近かった初代が枯れてしまい、今の松は2代目です。
流店(りゅうてん)
「流店」も戦火を免れた建物の1つで、1階に石を配した水路が通っている珍しい造りです。接待や藩主の休憩所として使われていた場所で、カキツバタの時期は一層趣が増します。
能舞台
後楽園を造った池田綱政は、家臣や領民にも能を見ることを許しました。
園内の能舞台は戦後復元されたもので、普段は一般公開されていませんが、年間を通して催し物が開かれ、それらを鑑賞することで能舞台を見ることができます。
入園料
大人400円
65歳以上140円
高校生以下 無料
4.日本三名園の三つ目「偕楽園」
4-1 偕楽園の特徴とは
茨城県水戸市にある「偕楽園」は、都市公園として世界第2位の面積を持つ広大な日本庭園です。江戸時代末期の1842年に9代藩主徳川斉昭によって開園されました。
他の2庭園と違って藩士の休養の場として使われた伝統があるため、今でも(一部施設を除き)入園は無料です。
「花の後楽園」は3000本の梅で有名で、毎年盛大に「梅まつり」が開催されます。
4-2 偕楽園の見どころを紹介
好文亭
「好文亭」は徳川斉昭公が自ら設計したと言われる建物で、木造2層3階建ての本体と平屋建ての奥御殿から成ります。
戦災で焼失後、復元されたものですが、豪華な襖絵や贅沢な造りに往時をしのぶことができます。偕楽園自体は入園無料ですが、こちらは観覧料がかかります。
吐玉泉(とぎょくせん)
「吐玉泉」は白い石から水が湧き出る湧水泉です。この水は眼病に効くといわれ、好文亭での茶の湯にも使われました。
現在の石は4代目で、常陸太田市真弓山の「寒水石」と呼ばれる大理石です。
孟宗竹林
表門から吐玉泉に通じる園路の左側に約1,000本の孟宗竹が立ち並んでいます。この竹は弓の材料にするため、京都から移植したものです。
梅まつりのシーズンにはライトアップされ、昼とはまた違った雰囲気が楽しめます。
仙奕台(せんえきだい)
「仙奕台」は碁や将棋を楽しんだ場所で、千波湖など周囲の景観が一望できます。
南崖(なんがい)の洞窟
「南崖の洞窟」は江戸時代に「神崎岩(かみさきいわ)」と呼ばれた石を採掘した跡です。水戸城まで通じた「抜け道」との説もあるようですが定かではありません。
中に入ることはできませんが、総長150mあるそうです。
入園料
無料
好文亭は大人200円
70歳以上100円
小中学生100円
「日本三名園」についてご紹介しました。どこも季節を問わず美しく、日本の庭園美を堪能できます。ぜひ足を運んでみてください。
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