2000年の時を感じるパンテオンの歴史と見どころ
ローマの万神殿
ローマの神々を祭る万神殿。
パンテオンは、ミケランジェロが「天使の設計」と賞賛したことでも有名です。
また、夜にはライトアップされ、非常に荘厳な雰囲気に包まれます。
「パンテオンを見ずしてローマを去る者は愚かなり」と言われるほどローマにとって重要な建物です。
パンテオンは紀元前25年に、初代ローマ皇帝アウグストゥスの側近アグリッパによって建設されました。
もともとはアウグストゥスを奉る予定でしたが、ローマ市民の反発を避けるために、万神殿に変更されたという説もあるそうです。
ちなみに、万神殿は日本でいう、八百万と同じような意味で、あらゆる神様を意味します。
また、時代の流れとともに、ローマ神ではなく、キリスト教へ信仰の対象が変わっていきました。
もともとはキリスト教のための教会として作られてはいないパンテオンですが、その美しさや神秘性から破壊されることなく、カトリックの宗教施設としての役割に変わっていきました。
2000年以上の時間を生き残っているパンテオンを見ると、時代に合わせて変化していくことが、生き残っていく秘訣の一つなのではないかと考えさせられます。
パンテオンの中に入ったら、一度立ち止まって、ゆっくりと全体を見渡してみることをおすすめします。
日常とは隔離された、少し異世界のような、不思議な雰囲気を、体全体で味わうことができます。
頂上には円形の穴が開いています。これを「オクルス」と言います。
「オクルス」はラテン語で、「目」という意味です。
このオクルスから、日中は太陽光が差し込みます。
時間帯によって太陽が動くので、光の差し込み加減も1日を通して変化し、これもまた神秘的な体験ができます。
また、空が晴れていれば、オクルスの部分は真っ青で、その周辺のドームは黄色がかっているので、本当に美しい光景に出会えます。
施設情報
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