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知っているようで知らない懐石料理とは?由来や語源を紹介

公開日:2021.11.01 更新日:2022.12.19

目次

懐石料理とは、どのような料理なのか、知っているようで知らない方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、懐石料理とは何かをわかりやすく紹介しています。ぜひ参考にしてください。

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Pokke編集部
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1.知っているようで知らない懐石料理とは?由来や語源を紹介

懐石料理とは

懐石料理とは?

「懐石料理」とは、茶道の茶会で「薄茶」「濃茶」をいただく前に来客をもてなすための料理です。

「茶懐石」と呼ばれることもあり、茶懐石を略式化して弁当にしたものを「点心」と呼びます。

懐石料理は茶の湯から生まれた

懐石料理は、豊臣秀吉が天下統一をして平和になった天正年間、茶道の祖である千利休が大阪の商人たちと頻繁に茶会を開いた中で始めたものです。

お茶を飲む前に出す「一汁三菜(あるいは一汁二菜)の少量ずつの軽食で、「一汁」とは吸い物、「三菜」とは料理3品を意味します。

亭主(茶事の主催者)が、旬の食材を使い、素材の持ち味を活かして茶道の心得である「侘び・寂び」を料理に表現し、心をこめて客人をもてなすために自ら作って供することが懐石の真髄とされました。

懐石料理の「懐石」の語源とは?

「懐石」は禅宗の言葉です。一日一食、昼食のみだった禅宗の修行僧は、温めて布に包んだ「温石(おんじゃく)」を懐中に入れて空腹と寒さを耐え忍びました。

このように、茶会の前に空腹を和らげる程度の軽い食事という意味で「懐石」と呼ぶようになったということです。

懐石料理は江戸時代に完成した

江戸時代になって茶道が武士や文化人に普及しはじめると、茶懐石を作って配達する専門の仕出し屋(出張料理屋)ができ、やがて普通の料亭でも茶の湯と関係のない懐石料理を始めるようになります。

この頃、三菜を刺身・煮物・焼物とする形式が確立しました。そして、「もてなし」が「手間をかけること」と解釈されて品数が増え、江戸末期には現在のような様式が定着しました。

2.懐石料理を食べる前に知りたい!茶懐石の作法とは?

宗派によって若干の違いがありますが、懐石の作法を簡単に説明します。

懐石料理の作法①「折敷」

最初に出す一菜目の足のない膳を「折敷(おしき)」と呼び、亭主自らが運び、客に手渡します。

左に「飯椀」、右に「汁椀」、奥に「向付(むこうづけ、刺身やなますなど)」、手前に利休箸(両端が細い箸)が三角形に配膳されています。

茶懐石では箸置きは使わず、箸は手前に、右側が折敷の縁から2センチくらい出るように置きます。

飯碗の蓋を左手で、汁椀の蓋を右手で同時に持って開けます。膳の外側へ飯碗の蓋を上向きに置き、汁椀の蓋をその上に重ねます。

最初に口をつけるのは汁で、その後は飯と汁を交互に戴きます。箸を置く時は、口をつけたほうを折敷の左縁に出して、箸置きの代わりにします。

懐石料理の作法②「酒」

次に、亭主が銚子と盃台を運び、酒を勧めます。右手に盃を持って、左手を下に添えて酌を受けます。

注がれた盃は元の場所に一旦戻し、酒が行き渡ってから一同で乾杯します(第一献の酒)。

懐石料理の作法③「向付」

酒に口をつけてから、向付の皿の右隣に盃を置き、向付の肴を戴きます。

懐石料理の作法④「煮物」

次に懐石のメインとなる二菜目の「煮物椀(椀盛)」が膳の外側に置かれます。

蓋をとって右に置き、食べ終わったら蓋をします。煮物の煮汁をこぼさないように椀を手で持って食べてもかまいません。

飯次のおひつが出され、正客から順に各自、お替りの飯をよそって、次の客へ廻します。亭主が汁替えを勧め、汁のおかわりを運びます。

懐石料理の作法⑤「焼物」

三菜目の「焼物」が出されます。人数分の焼物(焼き魚など)を盛った大皿を正客から次客へ廻し、各自、取り箸で向付の皿、または煮物椀の蓋に取り分けます。

2度目の飯と汁のお替りが勧められます。2度目の汁のお替りは、勧められても断るのが礼儀とされていますが、欲しければ貰っても差し支えはありません。

懐石料理の作法⑥「預鉢」

現在の茶事では、もう一品「預鉢(あずけばち)」という料理を出すことが多いです。

一汁三菜を出したあと、亭主が裏の水屋(みずや)で軽い食事を取る間は客にお預けするという意味の料理です。焼物と同様に大皿が回され、取り箸で各自取り分けます。

預鉢の前に「強肴(しいざかな)」「進肴(すすめざかな)など、もう一品出されることもあります。

懐石料理の作法⑦「吸物」

食事が終わった頃を見計らって、「吸物椀」が運ばれます。「小吸い物」「箸洗い」とも呼ばれ、口の中を清めるための少量の吸い物です。

空になった器を下げ、吸物が膳の外の右上に置かれます。吸物の蓋は、向付の上の中央に置きます。

懐石料理の作法⑧「八寸」

次は献酬(酒の応酬)になります。亭主は左手に酒肴の珍味を2~3品盛った「八寸(杉の各盆)」、右手に銚子を持ち、正客の盃に酒を注ぎます。

そして、両細の竹箸で吸物椀の蓋に肴を取り分けます。次に亭主は正客から盃を借り、次客から順番に八寸を盛り付けながら、酒を注ぎあって飲み合います。

懐石料理の作法⑨「湯桶と香の物」

湯の子(焦げ飯)の入った「湯桶(ゆとう)」と「香の物(こうのもの)」が運ばれます。正客は、添えられた柄杓で湯の子をすくって飯碗に取り、汁椀へ湯を注ぎ、次へ廻します。

香の物(漬物)も廻され、各自、向付の器に取り分けます。

湯を全て飲んだら椀を懐紙で清めます。汁椀の蓋を元に戻して、飯碗の蓋を逆さまにして乗せ、箸を膳の手前に揃えて、食事を終了します。

まとめ

懐石料理はもともと、茶の湯を楽しむための茶事の一環だったのですが、現代の料亭で出される懐石料理は、茶懐石ほど厳格な作法はなく、季節の素材を楽しむ料理になっています。

品数は多くても、それぞれが少量なので食べやすいです。機会があれば、伝統的な懐石料理を盛り付けや素材を堪能してみてはいかがでしょうか。

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