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オルセー美術館

モネやルノワール、ゴッホといった19世紀後半の名画が揃うオルセー美術館。

オルセー美術館は建物もアートの一つです。

セーヌ川のほとり、トゥイルリー庭園の向かいにあるこの印象的な建物はもともと、1900年に開催された5回目のパリ万博のために作られたオルセー駅でした。

建築家ラルーによるアールヌーヴォー調の建物で高級ホテルが併設され、パリ南西部からの来客者の足となるよう鉄道の建設が進められました。

もともと準裁判所があった場所でしたが、1871年にパリ・コミューンと呼ばれる自治政府が蜂起し焼失したため、ここに駅を作ることになったのです。

建築は日中300人、夜間には80人で作業し鉄道と駅の建設が進められました。

ルーヴルとトゥイルリー宮殿に近いので、当時最新の技術であった鉄骨で作られながらも、外観は景観にあうようシャラントやポワトーからの石でカバーされました。

着工は1898年、そして万博に間に合うように1900年には駅とホテルの除幕式が執り行われました。

モダンな内部は当時の画家ドゥタイユが「素晴らしく、まるで芸術の宮殿のようだ」とコメントしたほどでした。

しかし、建築家ラルーはそれまでの駅の概念を覆し、より心地よく贅沢なスペースを作ることを目指していました。

ちょうど時代は蒸気機関車から電気で稼働する電車へ変わる時。

ラルーは彼の哲学を実現するためにガラスの屋根を使用し、利用者がより心地よさを感じられるよう工夫したのです。

それに加え、エレベーターやリフトなど当時最新の技術がいたるところに使用されました。

しかし20世紀の技術の発展はすさまじく、1930年代には長い列車に対応できず古臭さが目立つようになったのです。

1939年からは在来線のみになってしまいましたが、その後も駅は歴史の舞台であり続けました。

1958年にはシャルル・ド・ゴールが政治への復帰を宣言し、1960年代にはベルトルッチ監督による映画の撮影場所として使用されました。

しかし時代の変化とともにパリの中心地のスペースの有効利用が議論され、最終的には国際ホテルが建設されることになりました。

まさに解体許可が下りるその時に決議が覆され、1978年には正式に歴史的建造物として認定、新しく美術館として生まれ変わることになりました。

1980年にはイタリア人建築家兼インテリア・デザイナーにより両側に2つの塔を建てて展示スペースを作る現在の形が設計されました。

大がかりな工事は1986年に終わり、当時の大統領ミッテランによって除幕されました。

2009年から2011年に展示方法の見直しが行われ、背景色を変えるなどより鑑賞しやすい空間に生まれ変わりました。

オルセー美術館のストーリー

エリア フランス > パリ
施設名 オルセー美術館
住所 1 rue de la Légion d’Honneur, 75007 Paris
営業時間 通常は9:30-18:00 
木曜日は9:30-21:45
Webページ https://www.musee-orsay.fr/fr
アクセス メトロ12号線Solférino駅 
RER C線
Musée d’Orsay駅
料金 12ユーロ
16:30以降の入館は9ユーロ

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