印象派を堪能できる芸術の宝庫 – オルセー美術館の見どころを紹介!
モネやルノワール、ゴッホといった19世紀後半の名画が揃う美術館
モネやルノワール、ゴッホといった19世紀後半の名画が揃うオルセー美術館。
1848年から1914年の西洋美術を収蔵しています。
そのコレクションの中でも重要なものをピックアップし、紹介します。
絵画から彫刻、アールヌーヴォーのガラス製品など、そのコレクションは多岐に渡ります。
コレクションの元となったのは、1818年にルイ18世によって作られたルクセンブルグ美術館です。
活躍中の芸術家たちの作品が飾られ、死後10年経ち名作と認められた作品がルーヴル美術館に収納される仕組みでした。
しかしこの頃は「サロン」と呼ばれる正式な絵画展で展示された作品が主流。
現在のコレクションのメインとなるクールベやミレーはまだ一般的に受け入れられていなかったのです。
1.印象派に至るまでのパリ
印象派がその産声をあげたのは1874年。
政府が主導するサロンに対抗する形で生まれたのがきっかけです。
ここでは当時サロンでどんな絵が展示されていたのか、そして印象派の前に「現実」を描こうとした写実派の作品を見ていきましょう。
2.印象派:マネ、モネ、ルノワール
新古典主義に見られた伝統から離れて独自のスタイルを追求する画家たちが登場しました。
そんな流れを受けて登場したのが印象派と呼ばれる画家たちです。
印象派という言葉はモネが「印象、日の出」という作品で彼が見る「印象」を描いたことから生まれました。
オルセー美術館にはこのモネを中心に、マネ、ルノワール、ドガといった印象派の中心となった画家たちの作品が多く収蔵されています。
3.ポスト印象派:セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャン
現実を見つめる写実主義から、印象派は「自分にとっての現実」へと焦点を移していきました。
それをさらに発展させたのがポスト印象派です。
まずはセザンヌの作品「りんごとオレンジ」を鑑賞しましょう。
セザンヌは生涯多くの静物画を描いたことで知られています。
この絵をよく見てください。りんごもオレンジも落ちそうな気がしませんか?
その理由は二次元的に描かれていることにあります。
4.アールヌーヴォーとロダン
オルセー美術館に収められているのは絵画だけではありません。
ロダンを始めとする19世紀から20世紀にかけての彫刻の傑作もあります。
まずは「ロダンのテラス」でロダンの代表作とも言える「地獄の門」を見てみましょう。
ロダンはダンテの「神曲」の地獄篇をベースにこの作品を作りました。
ここには地獄篇に登場する人物たちが描かれ、門の上部には「考える人」ダンテ自身が置かれています。
5.世紀末パリ ロートレックほか
19世紀末のパリは経済的にも文化的にも発展しましたが、同時に世紀末の退廃的な雰囲気もたっぷり漂っていました。
モローの「オルフェウス」を見てみましょう。
主題はギリシャ神話ですが、どこかファンタジーのような雰囲気が漂っています。
神秘的、そして幻想的な雰囲気をたたえた絵画は象徴主義と呼ばれ、20世紀に入りクリムトやクノップフに継承されていきます。
6.オルセー美術館の歴史
モネやルノワール、ゴッホといった19世紀後半の名画が揃うオルセー美術館。
オルセー美術館は建物もアートの一つです。
セーヌ川のほとり、トゥイルリー庭園の向かいにあるこの印象的な建物はもともと、1900年に開催された5回目のパリ万博のために作られたオルセー駅でした。
施設情報
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