王族や貴族の避暑地として栄えた美しい町シントラの王宮の見どころ
白鳥の間は必見!
王族や貴族の避暑地として栄えた美しい町、シントラ。
リスボン市内から車で約30分ほど離れた場所にあります。
イギリスの詩人バイロンが、シントラの、そのあまりの美しさに「この世のエデン!」と表現したほどだそうです。
シントラの王宮は、14世紀に、ポルトガル王家の「夏の離宮」として建てられました。
シントラの王宮で絶対に外せないのが、「白鳥の間」とよばれ、晩餐会や舞踏会に使用されていたお部屋です。
天井には、27羽の白鳥の絵が描かれているのですが、これは1662年、27歳でイギリスのチャールズ2世に嫁いだ娘のカタリーナのためにジョアン4世がその幸せを願って描かせたもの。
27羽という白鳥の数は、嫁ぐ娘カタリーナの年齢だったわけですが、その当時、女性は10代で嫁ぐのが普通でした。
ですから、生涯伴侶を変えないと言われている白鳥に、晩婚であった娘の幸せを託すという意味があったのでしょう。
よく見ると、1羽1羽、白鳥のポーズが違います。
そして、みんな首の下に、金色の王冠をつけており、ここが王宮であるということをアピールしているかのようです。
壁は、グリーン系のアズレージョで統一され、落ち着いた雰囲気の木彫りの調度品がおかれ、そして真ん中には黄金のシャンデリアが配置されています。
「カササギの間」という名前の通り、天井に、カササギが描かれている部屋です。
ここは、貴族の接待用に使用されていた部屋で、15世紀当時も「カササギの間」と呼ばれていました。
描かれているカササギの数は、136羽。
口には、「POR BEM」(ポル・べム)と書かれた布をくわえています。
これは、メイドにキスをしているところを王妃に見つかってしまったジョアン1世が、「POR BEM」(ポル・べム)、つまり、「善意でキスをしたのだ。」と言い訳をしたエピソードに由来しています。
王妃は、それに対して何も言わなかったそうですが、その噂は、女官たちの間でまたたく間に広がってしまいます。
そこで、王は、「おしゃべり」の象徴であるカササギを、メイドの数である136羽描かせ、さらにその足には王妃の出身であるランカスター家の紋章「バラの花」を掴ませた、ということだそうです。
施設情報
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