豪華な500人広間は必見!ヴェッキオ宮殿の見どころ
壁画の下に眠るダヴィンチの絵
シニョーリア広場の一角に建つ一見要塞のような建物は、ヴェッキオ宮殿。
フィレンツェ共和国時代の政庁舎です。
フィレンツェの歴史を語るのであれば、このヴェッキオ宮殿をなくしては語れません。
この宮殿は「フィレンツェ共和国の政庁舎」、「トスカーナ大公の宮殿」、そして「フィレンツェ市庁舎」というように時代の変遷のなかで常に政治の中心地として存在し続けました。
建設されたのは中世の時代。
1314年、ゴシック時代を代表する建築家アルノルフォ・ディ・カンビオによって建設されます。
「ヴェッキオ」とはイタリア語で「古い」という意味。
その重厚な外観にふさわしく、フィレンツェの歴史とともにあり続けた「古い宮殿」なのです。
ヴェッキオ宮殿に一歩足を踏み入れると、そこは中庭へとつながっています。
中央にはヴェロッキオの「イルカを抱くキューピッド」像と噴水があります。
そして2階へ上ると有名な「500人広間」や「フランチェスコ一世の書斎」へと続きます。
中庭は1565年のトスカーナ大公フランチェスコ一世とハプスブルク家のジョバンナ・ダ・アウストリアの結婚を記念して豪華な装飾が施されました。
壁の四面にはフレスコ画でプラハやウィーンといったハプスブルク家の統治領土が描かれ、柱は金色の浮き彫り装飾で飾られています。
ヴェッキオ宮殿の内部は博物館になっています。
チケット売り場で10ユーロのチケットを購入すると中を見学できます。
内部の見どころは何と言っても「500人広間」。
1400年代末に完成し、当時ヨーロッパで最も大きい広間と言われた部屋です。
ヴァザーリによる天井画と壁画で一面が埋め尽くされています。
メディチ家の栄光の時代を象徴する豪奢な内装は必見といえるでしょう。
実はこの部屋は当初、ミケランジェロとレオナルド・ダ・ヴィンチが絵画バトルを繰り広げた場所。
二人の巨匠の絵が東西の壁に描かれる予定だったのです。
しかし、計画の途中で二人ともフィレンツェを離れたために夢のコラボが実現することはありませんでした。
そしてその絵の上にヴァザーリが絵を描いたので、今でも壁画の下にはダ・ヴィンチの絵が残っていると言われています。
施設情報
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