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超有名作品を見逃すな!黄金のルネッサンス期を体験するウフィツィ美術館の見どころとコース

ルネッサンス美術の宝庫として、世界に名だたる美術館

400を超えるイタリアの国立美術館の中でも入館者数3位を誇るウフィツィ美術館。

ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」や「春」、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロなどの三大巨匠の作品が展示されたルネッサンスの栄光の歴史を物語る重要な美術館になっています。

フィレンツェに行った際には、絶対に足を運びたい美術館です。

ウフィツィ美術館の見どころ!

ウフィツィ美術館には、ミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ラファエロなど、ルネッサンス期を代表するあらゆる画家のあらゆる作品が収蔵されています。

イタリア・ルネッサンスの夜明けから最盛期、そしてマニエリスムからバロックに向けての流れが自然とわかるようになります。

ウフィツィ美術館のおすすめコース

1.荘厳の聖母(ジョット作)~中世からの脱却、ルネッサンスへの第一歩<プロト・ルネッサンス>~

幼子イエスを抱く聖母マリア。その周りに天使や聖人を配したものを荘厳の聖母、マエスタと呼びます。イエスとマリアの聖母子像はウフィツィ美術館の第1室でもいくつか見ることができますが、このジョットの作品はそれらとどこかが違っているのです。  

2.受胎告知(シモーネ・マルティーニ作)~伝統を引き継ぎながらも、優雅な人間表現<プロト・ルネッサンス>~

この作品はシエナの大聖堂、サン・アンサノ礼拝堂のためにシモーネ・マルティーニが描いた受胎告知です。受胎告知とは、大天使ガブリエルがマリアの元を訪れて、彼女が神の子を身ごもったことを告げる場面の事をいいます。  

3.サン・ロマーノの戦い(パオロ・ウッチェッロ)~フィレンツェ画壇で巻き起こった遠近法の研究<初期ルネッサンス>~

1432年、フィレンツェ軍はアルノ川沿いのサン・ロマーノで、8時間の死闘の末、シエナ軍を破り勝利を収めました。当時敗戦続きだったフィレンツェはこの勝利に喜び、その様子を絵にして残すことにしました。それがこのパオロ・ウッチェッロのサン・ロマーノの戦いです。 実はこの作品は三連作になっていて、あとの二枚はロンドンのナショナルギャラリーとパリのルーヴル美術館に収められています。ウフィツィにあるこの一枚にはシエナの敵将が槍で突かれ、落馬しているシーンが描かれています。  

4.ウルビーノ公夫妻像(ピエロ・デッラ・フランチェスカ作)~空間の広がり、色彩と光<初期ルネッサンス>~

右はウルビーノ公フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ、左はその妻バティスタ・スフォルツァの肖像です。今は一つの額に入っていますが、もともとは真ん中が蝶番で止められていて、本のように開け閉めできるようになっていました。肖像画の裏には夫妻の功績をたたえた寓話が描かれています。  

5.聖母子と二天使(フィリッポ・リッピ作)~人間的な慈愛あふれる聖母子像<初期ルネッサンス>~

これまでいくつもの聖母子像を見てきましたが、それらはやはりどれも宗教画であり、教会の祭壇に置くのが似つかわしいものでした。しかしこのフィリッポ・リッピの聖母子は違います。母に抱いてもらいたそうに手を伸ばす幼子イエス。いたずらっぽくこちらを見ている天使。そして慈愛に満ちた眼差しで祈りをささげる聖母マリアは、文句なく美しい。マリアは当時のフィレンツェの最新流行に従い、前髪を抜いて額を広く見せ、真珠の髪飾りをつけています。多くの有力者たちが、彼の絵を個人宅用にと望んだのもわかる気がします。なぜフィリッポ・リッピはこれほど魅力的な女性を描くことができたのでしょう?  

6.聖母戴冠(フィリッポ・リッピ)~舞台は天上から地上へ、劇場的な宗教画<初期ルネッサンス>~

サンタンブロージョ教会のために描かれた祭壇画です。この絵は聖母マリアが天に上ったのち、神より冠を授けられる場面を描いています。ここでもフィリッポ・リッピは大胆な挑戦を試みます。金色の装飾にこそゴシック様式の名残はみられますが、それ以外はすべての伝統様式を彼は打ち破りました。  

7.ヘラクレスとヒュドラ(アントニオ・ポライウォーロ作)~肉体の構造の研究 人物をよりリアルに<盛期ルネッサンス>~

頭にライオンの皮をかぶった、この筋骨たくましい男性はギリシャ神話の英雄ヘラクレスです。神話によると彼は自らの罪をあがなうため、12の試練を乗り越えるのですが、その一つがこの絵の題材ともなっている9つの首を持ったヒュドラとの闘いです。  

8.玉座の聖母子(ドメニコ・ギルランダイオ作)~現世的美しさの追求 同時代のボッティチェッリとの対比<盛期ルネッサンス>~

時代は15世紀半ば。フィレンツェの市民文化は最も成熟した時期を迎えます。絵画の世界では、目に映るものをいかに忠実に再現するかの追求が進み、その最右翼がドメニコ・ギルランダイオ。今は盛りと咲き誇るフィレンツェを絵の中に写し取るのが巧みな画家でした。  

9.ヴィーナスの誕生(サンドロ・ボッティチェッリ作)~新プラトン主義を受けての異教的世界、現実を超えて内面の描写へ<盛期ルネッサンス>~

ウフィツィ美術館の至宝でもある、ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」です。「春」と並んで、イタリア・ルネッサンスを代表する世界的に有名な作品です。作者のボッティチェッリは、先のギルランダイオとほぼ同時代人ですが、両者の間には大きな違いがあります。世俗的な美を追求したギルランダイオに対し、ボッティチェッリの絵はどこか浮世離れしています。理想の中にこそ永遠の真実があるというのが彼の信念でした。  

10.春(サンドロ・ボッティチェッリ作)~ヴィーナスの誕生と対をなす作品、イタリア・ルネッサンスの代表作<盛期ルネッサンス>~

1475年、フィレンツェのサンタクローチェ広場では、それまでにないほど豪華な馬上槍試合が開催されました。この試合に勝利したのはメディチ家の次男で容姿端麗なジュリアーノ。その彼に勝利の冠を乗せるのは、大会の女王に選ばれたシモネッタ。ジュリアーノとシモネッタは当時理想的なカップルであるとされ、詩人のポリツィアーノはその様子を一編の詩に詠いました。その詩から着想を得て描いたのが、ルネッサンス最盛期のフィレンツェをそのまま凝縮したような「春」だと言われています。  

11.誹謗(サンドロ・ボッティチェッリ作)~失意の晩年、フィレンツェと画家の変質<盛期ルネッサンス>~

「春」と「ヴィーナスの誕生」を眺めた後、この絵を見ると同じボッティチェッリの作なのかと目を疑うのではないでしょうか?甘美でのびのびとしていた線描は、禁欲的でとげとげしい硬直したものにとって変わっています。いったい画家に何があったのでしょうか?  

12.受胎告知(レオナルド・ダ・ヴィンチ)~若き日の傑作、科学的な観察眼と自然への好奇心<盛期ルネッサンス>~

この絵に関する資料はほとんどなかったため、作者が誰であるか長いこと論争されてきました。しかし絵の随所にみられる特徴から、現在ではレオナルド・ダ・ヴィンチの作品であるというのが定説となっています。ヴェロッキオの工房で修業し、一人前の職人として認められるようになった、レオナルド20歳の頃の、最も初期の傑作でしょう。  

13.東方三博士の礼拝(レオナルド・ダ・ヴィンチ作)~未完の作品に見られる巨匠の研究の跡<盛期ルネッサンス>~

この絵はフィレンツェ郊外の教会に飾るため注文された、東方の三博士の礼拝です。イエスが馬小屋で生まれた時に、星に導かれた三人の博士が、誕生祝いの品を持って訪ねてくるという場面で、これもまた当時の人たちには人気のテーマでした。  

14.聖家族(ミケランジェロ・ブオナローティ作)~硬質な立体表現 唯一完成させた板絵<盛期ルネッサンス>~

この絵に描かれているのは聖家族、母マリア、父ヨセフ、幼いイエスです。聖家族と言えばマリアが幼子イエスを抱き、その横に彼らを守るようにヨセフが立っているのがそれまでの伝統でした。しかしミケランジェロはその伝統から脱却し、動きのある斬新な聖家族を描きました。マリアはまるで担ぐように、後方のヨセフからイエスを受け取っています。

15.聖家族(アニョーロ・ブロンツィーノ作)~官能的なマリア 価値観の変化<後期ルネッサンス>~

この作品に描かれているのは幼子イエスとマリア、ヨセフ、そして洗礼者ヨハネの聖家族です。聖書によると、ユダヤの王になる子供が生まれたと聞いたヘロデ王は、自分の地位を脅かす存在を消してしまおうと、その地方の二歳以下の子供すべてを殺すよう命令します。イエスの家族はそれから逃れるために、エジプトに脱出します。この絵はその旅の途中を描いたものなのでしょう。イエスは麻袋の上で眠っています。  

16.ひわの聖母(ラファエッロ・サンティ作)~レオナルド、ミケランジェロの作品に触れて内なる理想美の世界確立<盛期ルネッサンス>~

裕福な商人の婚礼祝いに描いたものですが、その後商人の家がアルノ川の氾濫で崩れ、この絵も17の破片となってしまいます。当時の芸術家たちが修復をしましたが、ダメージは残っており、1998年よりなんと10年をかけて新たな修復が行われました。おかげで私たちは今、画家が描いたころの鮮やかな色彩でこの絵を見ることができます。  

17.長い首の聖母(パルミジャニーノ作)~現実にはない理想を求めて、マニエリスムの流行<後期ルネッサンス>~

タイトルの通り、不自然に首の長い聖母マリアです。これは決してデッサンが狂ったのではありません。作者のパルミジャニーノはローマでレオナルドやラファエロを学んだ著名な画家です。  

18.ウルビーノのヴィーナス(ティツィアーノ・ヴェチェリオ作)~ヴェネツィア派の台頭、色彩、光と影のコントラスト<後期ルネッサンス>~

この作品を描いたティツィアーノはヴェネツィア派を代表する画家です。この時代の多くの芸術家は、彫刻や、建築など、様々な分野で作品を残しましたが、彼は絵画一筋でした。このヴィーナスはウルビーノ公の注文で描かれた、彼の円熟期の作品です。暖かい色調、つやのある滑らかな肌は触れば体温が感じられるようです。魅力的な裸体の女性は、ヴィーナスの名を借りてはいますが、もうこれは生身の一人の女性でしょう。  

19.ヴァッカス(カラヴァッジョ作)~ルネッサンスを超えて、バロックの入り口。妥協のないリアリズム<後期ルネッサンス>~

いかにして神や聖人の絵を人間に近づけられるか。ジョットから始まったルネッサンスは、300年の時を経てカラヴァッジョのもとで完結します。ここに描かれているのは酒の神ヴァッカスですが、蒲萄の冠や杯など、それを示す小物がなければ普通の青年の肖像にしか見えないでしょう。ほろ酔い加減で、ワインの満たされた杯を片手に、こちらを見ています。これまでレオナルド・ダ・ヴィンチなどの巨匠たちも、絵を本物に近づける試みをしてきました。しかしカラヴァッジョが彼らと大きく違うのは、細部にまでこだわった現実描写にあります。  

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