カップルに大人気!ため息橋のロマンチックな逸話と悲しい由来
永遠の愛が約束されるため息橋
ドゥカーレ宮殿の尋問室と古い牢獄を結ぶのが、イタリアのヴェネツィアにある『ため息橋』です。
ため息橋には、恋人同士がゴンドラに乗り、日没時にこの橋の下でキスをすると、永遠の愛が約束される、という有名な伝説があります。
この地元に伝わる伝説は、リトル・ロマンスというアメリカ映画で、一気に有名になりました。
そのためこの橋の下の水路は、ゴンドラの定番コースでもあります。
しかし、こんなロマンチックな伝説とは裏腹に、ため息橋の名の由来は、そこからは程遠いものなのです。
実は、この橋は、ヴェネツィア共和国の総督が住居としても使用していたドゥカーレ宮殿の尋問室と、牢獄をつなぐ橋でした。
ため息橋という名前は、19世紀にイギリスの詩人ジョージ・バイロンが、「囚人が牢獄に入る前にこの橋から外を見て、この世に別れを告げてため息をついた」、と著作に書いたことに由来しているのです。
つまり、牢獄に入ってからは、もうこの美しいヴェネツィアを見ることはできない。
そんな、ヴェネツィアに別れを告げる悲しいため息なのです。
写真をご覧の通り、ため息橋は、外から見ると白亜の大理石で非常に美しい橋です。
では、ため息橋の内観はどのようになっていると思いますか?
実は、そこにあるのは灰色の暗闇の世界。
頑丈な石とレンガで固められた壁に、太い鉄格子で覆われた窓。
外からでは見えませんが、その橋は実は2本の狭い通路に分かれています。
かつて囚人たちはそんな窮屈な橋を渡って、牢獄生活を始めていたのです。
現地では、牢獄の中を見学することもできます。
そこには大小様々な部屋があり、囚人たちの残した落書きや、祈りの跡が残されています。
施設情報
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